−何故、山へと向かうのか?そこに浪漫があるからだ−という言い訳


【愛読書】
「大阪府のカミキリムシ」1999年版
廣田嘉正、三木三徳、八木正道/著
我が家は大阪府の郊外、京都府・奈良県との県境に近い。国道1号線沿い に、ふるくから開かれた土地である。しかし現在でこそ、そこそこの住宅街と なったが、10数年前に私がここに越してきた頃はとんでもなく田舎であった。 家など数える程しかなく、田圃と荒地のみの鄙びた土地であった。 子供とともに「むし」を追いかけるには最適な場所であり、しばらくは夢中で カブト・クワガタを追いかけたものであった。(成果は押して知るべし)
月日は経って、下の子供も成長し、それなりに「むし」よりも興味の有る別の 夢を追いかけるようになった。親爺はひとり取り残され、まだ「むし」を追いか けている。

 さて、2005年より「かみきりむし」の採撮を始めたのだが、遠出をするわけでも なく、近所の山道を歩きながら目に付いたものを採(撮)るスタンスを基本に、気 楽に「むしとり」を楽しんでいる。
 2005年のシーズン末に「かみきり採集」でご著名な「るどるふ」様より「大阪府 のカミキリムシ」なる書物があることを教えていただいた。早速購入し、あれや これや考えながら、冬中何度も繰り返し読みふけった。日本にいるカミキリは 800種以上にのぼる。その中で大阪府に存在が確認されたものが216種。 クワガタで有名な「能勢」など昆虫が豊富なイメージがあったが意外と少ない。

 さて、その大阪府を淀川、大和川を境に横に3つに割り、それぞれを北部、中部、 南部に分ける。私が住んでいる地域はそのうちの中部。前述「能勢」を含む北部 や、金剛山などのある南部に比べ、中部はますます「かみきりむし」は少ない。未 確認種まで含めてやっと100を越える程度だ。
 最初に記したように、確かに古くから街道筋で人手の入った土地ではあるが、 あまりにも少ないのではないか?素朴に疑問に感じる私であった。思えば北部や 南部に比べ、昆虫的に面白くない土地であるかもしれないが、もっと調べたら、ひ ょっとして面白いものに出会えるかも?分不相応かつ不遜にもそう考えてしまった。

 かくして私は、ど素人なうえにとても採集向きとは思えない腕前でありながら、少し でもこの記録の再確認と、あわよくば新しい記録を添えるべく、浪漫を持って今日も 山へと向かうのであった。
 そして夜、就寝前は必ずこの本にて復習を欠かさない。



SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO