〜2006年5月27日 裏山散策〜強風の中〜

「ゴ〜」っと上空で風がうなっている。頭の上にずっと飛行機が飛んでいるような不気味な音だ。
本日、天気予報は朝晩が雨、日中は曇りということであったが、天気の回復が予想より早く、 午前中から薄日が差しはじめた。家人は皆お出かけで自分ひとりが留守番・・・このチャンス を逃すようなヤワな自分ではない。そそくさと身支度を整え、山へ入った。入ったは良いが 書き出しのような風である。風がうなるというよりも山が鳴っているという感じである。

 <木が飛びそうな風>

こんな強風では花に集まるカミキリは望み薄か・・・木を見上げるとわずかばかりのハナムグリ が必死で花房にしがみついて揺れている。いや揺れているなんてものじゃない。振り回されている状態である。見上げる自分が酔いそうな揺れである。そんな中、ハナムグリとは違う細身 の影が!慌てて網を伸ばし花房ごと網に入れて揺さぶる・・・ネットイン!

 <ツマグロハナカミキリ>

最近、仕事もそっちのけでネットで勉強しているだけにすぐに名前がわかった。(^^; 黄色い触覚がなかなか格好がいいヤツである。しかしこういうやつの生態写真は撮れないな・・・ しばらく粘ってみたが、せっかくたまに花を目指して飛んでくる虫も途中でとばされてしまうような状況でこれ以上は望めないと判断。道沿いで木にへばりつくヤツをさがすことにした。

 <散策路>

いつもの散策路であるが、この機会にもう少し先まで足を伸ばすことにする。道両側の草木を 眺め、ああこんなところにこんな木がなどと新たな発見もしつつ歩いていく。だいぶ先まで進んだところの道端にちょっとだけソダ木の積まれたところがあった。

 <こんなところ>

細いソダを目まぐるしく横切っていくのは今はなじみのヒトオビアラゲのようだ。その近くをノンビリと歩くのはこれまたお馴染みアトモンサビ。結構いるじゃん!とその横にひときわ大きな虫 が蹲り日向ぼっこをしていた。

 <ゴマフカミキリ>

タダゴマフと言われるヤツである。昨年「ナガゴマフ」「カタジロゴマフ」を捕獲して、今年の目標 にしていた1種である。これは嬉しい!撮影後、慎重に小枝を掻き分け手を伸ばす・・・ポロッ
あ〜落ちよった・・・落ちた先はソダが複雑に積み重なった奈落の底である。ナンボ覗いても姿が見えない。ま、写真は撮れたから良いか・・・と自分を慰め、道を進んだ。

ここから先は杉の植林帯。そこそこ雰囲気はあるものの杉自体は健康な木ばかりである。さらに先へ進むと植林の密度も濃くなり、全体に湿っぽく暗い雰囲気になってきた。これはあんまりだな〜。そうこうするうちに風が少しだけ収まってきたような気がしてきた。またあの花に戻ることとする。

先ほどのソダ場を通りかかると、さっきの場所にさっきのやつが・・・(^o^)
今度は落とさないように慎重に・・・ポロ・・・あっまた落ちた!落ちたことは落ちたが今度はソダの中ではなく道沿いの方へと落ちてきた。草を掻き分けヤツを見つけ出す。

 <手足を縮め擬死状態>

やっと確保である。手足を縮めて擬死状態であったが、ひっくり返すと観念したのかモソモソと動き出した。
さて、最初のヤマハゼ?の花まで戻る。少し時間を空けた間に少しだけ虫も復活している。だがやはり風はまだまだきつく虫達は必死にしがみつき状態である。その動きの乏しい虫達の影の中に、カミキリらしい細身のものを見つけた。自慢の6m竿をスルスルと伸ばす。何とか花房を揺さぶり倒してネットイン!

 <キイロトラカミキリ>

網の中にウグイス色の綺麗な腹が見えている。背中は渋い黄色に黒の縞模様である。美しいカミキリである。帰宅後ネットで調べ「キイロトラ」と同定。 ※ちなみに「大阪府のカミキリムシ」では、大阪中部には記載なしであった。

しかしこれも生態写真は撮れなかった・・・残念! 時刻は昼時、腹もすいてきたし今日はここまでとすることに。トボトボと急な坂道を下っていると山道を先ほどの「キイロトラ」が歩いているのが見えた。おっと!恐らく飛んで来たものが強風で落ちてしまったのだろう。完全な生態ではないが、これも写真に収めて本日は終了。

風がもう少し無かったらと残念ではあるが、自分なりには満足な1日(^-^)
しかし、虫も写真も奥は深い・・・
さて、5月28日になり虫先達の「ひめちゃん」氏から「ルリカミキリ」の綺麗な写真が届いた。氏 がテリトリーとされている某公園でのワンショット。う〜ん、そそられる!意外と毛深いやつ。

 <ルリカミキリ>

※「ひめちゃん」さん、また写真お借りしました!この場にて陳謝m(_~_)m



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