〜2007年5月26日〜28日 〜山梨三日間の総括〜

〜5月26日〜

四月に亡くなった母の納骨式のために午前中に大阪を出発した。途中大した渋滞もなく黄砂にかすむ 富士山など眺めながら実家に到着したのは15時過ぎであった。ご近所への挨拶回り、お寺への挨拶 を済ませ、自由になったのは17時前。だいぶ日が長くなってきており嬉しい限りである。実家裏山にて 散策に入る。前回まだ蕾であったイロハモミジには奇麗なピンクのプロペラ果実。

<イロハモミジの果実>

尾根道を登っていくが誰もいない静かな道である。木が茂る道は黄昏の気配が漂っていた。いきなり初日 からカミキリムシも厳しいかと思いつつ傍らの粗朶を眺めるとアカアリらしき虫が忙しげに行き来している。 しかしこのアリ触覚が長い・・・

<ヒシカミキリ>

本当に小さい。アリ程度の大きさとは聞いていたが、クロアリくらいはあるかと思っていた。この明るさで こいつにピントを合わせるのは最近老眼気味の自分には辛い作業であった。
幸先よくカミキリムシに出会えたところで明日もあることであるし、今日は宿へと向かうことにした。

〜5月27日〜

本日午前中が納骨式である。準備万端、ほぼ滞りなく式を済ませ、挨拶もきちんと終わらせて自由になった 15時過ぎ、少しドライブしてみることにした。向かうは実家近くの林道。うまく上まで行ければ富士見物の名所 があるという。川沿いの狭いダート路をほこりを巻き上げながら走っていくと待避所が見えた。一旦停車。

<林道沿いの川>

期待に反して花がない。また林縁までが崖となっている個所が多く、虫撮りには不向きだ。ここで急遽Uターン かますことにした。昨日とおなじ時刻ぐらいに実家裏山へと到着。本日はクワガタ採りによく出かけた方面まで 車を一気に走らせた。
道沿いの駐車スペースの反対側にガマズミらしい花が咲いている。早速網を組み立てて浚ってみた。中には ネットで見かけたことのあるカミキリムシ。今の時期に花に集まるピドニアという種類のカミキリムシだ。慌てて カメラを引っ張り出す間に・・・あ〜・・・飛んで行ってしまった。羽があるのだから当たり前か。

とにかくいるのは判ったので今度は山への細い道へと進む。クワガタ的には採れなかったが、入口すぐの所に 小さいながらもガマズミがあり、カミキリムシ的には何やら良さそう。しばらく歩くと道沿いの灌木葉裏にカミキリ ムシの姿が!ところがまたしてもカメラを構えた途端に飛んで行ってしまった。何とも敏感な・・・
幸運なことにしばらく先で飛行中のモノに再遭遇。ネットを振って見事にキャッチした。

<ヒメリンゴカミキリ>

生態写真ではないが欲しい種類のカミキリムシなのでやむを得ない。しかしツヤ消しグレーとオレンジ色の 恰好の好い虫だ。今日は結構この種が当たりらしく、その後2、3度撮影機会があるもののカメラを構えた途端 に飛ばれてしまう。距離があってもそうだ。随分とシャイな敏感な虫と思う。
とりあえずそろそろ今日も宿へと帰ろうかというその時に、足元の草上に長い触角が見えた。

<トビイロカミキリ>

こちらはかなり接近してもビクともせず、同じカミキリでもずいぶんと性格が違うものだと感心。

〜5月28日〜

本日は朝から諸手続がある。お役所関係など平日でないとダメなのが厳しいところだ。とはいえそのせいで 会社が休めて時間的にも余裕があるのでラッキーではある。午前中に用事を済ませ、自由になったのが11時 頃。本当はここから高速に乗り、八ヶ岳へ向かうつもりだった。しかし昨日のリンゴカミキリの写真にもう一度 チャレンジしたい気持ちが勝ってしまった。一路昨日の山道へと向かう。
さて昨日の山道をそれなりに探索するが、あまり奥までは入らない。滅多にないがこの辺りにも熊が出没する ことがあるのだ。熊苦手な自分としては3つ目の曲がり角、距離にして50mくらいが限度である。道沿いの灌木 の葉裏を覗きながらその50mを行き来すること何度目かで。

<ヒメリンゴカミキリ>

ついに捉えたこの一瞬。感慨無量である・・・

おまけに昨日のトビイロカミキリももう1頭追加することができて気を良くした自分は無理に奥へは入らずに、後は 入口近くでお茶を濁すことにする。
さて、入口近くの割とショボいガマズミなのだが、近寄ってみると結構バカにできない集虫力であった。

<ヨコモンヒメハナカミキリ>

帰宅後の同定に一番手こづったヤツである。もしかしたら別種かもしれないのだが、これだけ特徴ある文様なのに なんで違う種類が何種類もいるのか?カミキリムシの奥の深さを痛感した1頭であった。

2、3分時間をおいて再度見に行くと・・・

<フタオビヒメハナカミキリ>

こいつも非常に小さいし落ち着きのないカミキリムシで中々写真を撮らせてくれない。さらには・・・

<チャイロヒメハナカミキリ>

これが昨日逃げられてしまったヤツだ。生態写真を狙ううちにまた飛びそうになり、慌てて手づかみしてしまった。 昨日の失敗があるのでやむを得ない。

ここで昼もかなり過ぎていることに気づく。帰りは高速も集中工事の情報があり渋滞しそうだ。ということでここまで とし、荷物をまとめて高速に向かうのであった。


高速に乗って一路ビュ〜っと大阪方面へ向かう。ところが途中の長野県のある場所で、車を降り、カメラを担いで 林を歩く自分がいた。道沿いにコゴメウツギが小さい白い花をつけているのを見つけた。

<トゲヒゲトラカミキリ>

お〜、やっぱりカミキリムシもいるじゃないか・・・散策のおばちゃん達に「何を撮っているのか」としつこく絡まれな がら、いやこういう小さい虫を・・・と指さしたハチみたいな虫を良くみると、甲虫特有な小さなエンジェルみたいな 硬い上翅が付いているのに気がついた。

<コボトケヒゲナガコバネカミキリ>

これはラッキーだ。こんなところで撮れるとは思わなかった。
大満足で再び大渋滞の高速へ突入するのであった。帰宅は深夜・・・(T-T)

※なお、BLOGには各カミキリのもう少し大きな画像が貼ってあります。そちらもよろしく!



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