〜2009年5月30日 〜ニセリンゴを探して〜

今年のカミキリシーズンも5月が過ぎていく。その間、何とか週1回は短時間ながら山へと行くことができている。 慌ただしい週末にしては上出来だ。このままマイペースで今年も楽しもう!

さて、今年の地元目標のひとつは「リンゴ系」。今まで「ソメイヨシノ」を中心に眺めてきたが先週の採集帰り道、 道端に「スイカズラ」が咲いているのを見つけた。そういえばこれもターゲット植物であった。はたまたちょっと触発 される「出来事」もあり、という訳で、次回は「スイカズラ」を中心に見回ることにしよう・・・ と考えながら1週間。

午前中にパラついた雨も昼過ぎから上がり、時折、初夏の日差しが照りつける中、遊歩道へと向かった。先週見つけた 「スイカズラ」よりこちらの方が大きい株が多い。まずはこちらをチェックして、ダメならあちらをという作戦。

程無く現場に到着。今年は遊歩道沿いの灌木も珍しく手入れされているのだが、お目当ての「スイカズラ」は顕在であった。

<スイカズラ>

漢字で「吸い葛」。昔はこの花の蜜を吸ったところから。または「忍冬」。冬でも緑の葉をつけているのでこうも書くらしい。 別名を「金銀花」。最初白い花が黄色くなるところからこういわれるという。ちょうど「金銀」状態の花を選んで撮影。

花も良いが問題は葉の方である。丁寧に眺めてもそれらしき痕跡はない。ただし天候も回復し気温も上がってきたこもあり、その他の カミキリムシは結構そこそこ見ることができる。

<頭上のゴマフカミキリ>

<本日最多のキイロトラカミキリ>

<こちらでもヒトオビアラゲカミキリ>

この遊歩道でこれだけの数のカミキリムシを見るのも珍しいというくらい、本日は数が多い。やはり灌木のお手入れが効いて 伐採材が多いためかそれとも見晴らしが良いから目立つのか・・・

そんな伐採材の上をチロチロと走り回る小さい黒い虫が見えた。時々陽光をキラリと反射して美しい。近くに寄ってみると・・・

<ムツボシタマムシ>

小さいくせに「タマムシ」の顔をしていてとてもキュ〜トである。(^-^)

「スイカズラ」の方も目ぼしい株は見てしまったので先週のポイントへ回ろうかと道を引き返していると、足もとの草むら からフワ〜っと虫が飛びあがるのを視野の端で捉えた。そいつは頭の高さほどの笹の葉裏に素早く潜り込んだようだ。笹の 葉から触覚の一部が飛び出して見えていた。角度を変えて、そうっと覗いてみると、確かに「リンゴ系」のカミキリムシが そこにいる。

慌ててカメラを構えシャッターを押すが「早く撮らなければ」という焦りと、風で葉が揺れるのと、「早く採らなければ」 という焦りでピントが合わない。山梨で「ヒメリンゴカミキリ」を撮影した時もそうだったのだが、結構人の動きに敏感 という印象もあり本当に焦ってしまった。2,3枚シャッターを押したところでもう限界。手をのばして葉ごと毟り取って しまった。

<最良の1枚>

<つまんでしまいました・・・>

プラケースに慎重に投入して眺めるが、この時点では何リンゴか自分にはまだ同定できない。落ち着いて周囲を眺めると 2m程離れた場所に小さいながらも「スイカズラ」の株を発見。葉を詳細に眺めていくと・・・

<ニセリンゴカミキリの食痕>

これでほぼ確定。たまたまでも狙って採れるなんていうことは滅多になく、今日は本当に好い日だ!

気分を良くしての帰り道、グレーのトラカミキリを見つけたので「クロ」かとつまんでみたが、やっぱり「エグリトラカミキリ」 だった。

<エグリトラカミキリ>

地元で念願の「ニセリンゴカミキリ」を採集することができた。地元産の45種目である。大げさでも何でもなく、今年もこの喜びを 味わうことができて良かった〜。これからもゆっくりゆっくりとカミキリムシを楽しんでいけたら最高だな。


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